体の酸化を防ぐ食べ物についてわかりやすく解説しています。
酸化や抗酸化についても解説しているので、最後まで読んでいただけると幸いです。
体の酸化を防ぐ食べ物とは?
体の酸化を防ぐ「抗酸化作用」について簡単に解説します。
酸化とは?
「酸化」とは、呼吸から取り入れた酸素が細胞内で酸素代謝される際、発生する活性酸素によって細胞やDNAの損傷、慢性炎症を引き起こし、老化を加速させてしまう現象です。
例えば、切ったリンゴが茶色になるのも酸化によるもので、リンゴと同じような現象が体内の細胞でも起こっているということです。
参考 老化の原因
抗酸化とは?
「抗酸化」とは、酸化ストレスによる細胞やDNAの損傷を予防するために、活性酸素を除去することをいいます。
人には活性酸素を除去する酵素、「スーパーオキシドディスムターゼ(SOD酵素)」という酵素が備わっていますが、SOD酵素は体内で作られる量に限りがあると考えられているため、食事やサプリメントから抗酸化物質を補うことが大切です。
体の酸化を防ぐ食べ物とは、抗酸化物質(栄養素や成分)が多く含まれる食べ物であり、「抗酸化作用のある食べ物」を食べることがアンチエイジングにつながります。
抗酸化作用のある食べ物
活性酸素を除去する抗酸化物質(栄養素や成分)は主に5つです。
- ビタミンA(β-カロテン)
- ビタミンC
- ビタミンE
- カロテノイド
- ポリフェノール
上記の抗酸化物質が多く含まれる食べ物が「抗酸化作用のある食べ物」になります。
ほかにも「セレン」や「銅」も抗酸化物質とされていますが、これらは微量ミネラルなので、それほど意識する必要はないでしょう。
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンAが豊富に含まれる食べ物は、「豚レバー」「鶏レバー」「ウナギ」などが有名ですが、動物性食品から摂れるビタミンAに抗酸化作用はありません。
抗酸化作用があるのはビタミンAの前駆体「β-カロテン」です。
ビタミンAの前駆体を「プロビタミンA」といいます。β-カロテンのほかにも、α-カロテンやβ-クリプトキサンチンなどがあり、体内でプロビタミンAからビタミンAが作られます。
つまり、栄養素としてビタミンAは必要だけれど、抗酸化作用を求めるのであれば、ビタミンAの元となるβ-カロテンを摂る必要があるというわけですね。
β-カロテンを多く含む食べ物は、「にんじん」「ほうれん草」「ブロッコリー」「トマト」「かぼちゃ」「パプリカ」「アボカド」などです。
ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用だけでなく、コラーゲンの生成に必要な栄養素であり、皮膚の弾力性やハリを保ち、シワやたるみの改善にも役立ちます。
ビタミンCを多く含む食べ物は、「赤ピーマン」「ブロッコリー」「キャベツ」「じゃがいも」「キウイフルーツ」「イチゴ」などです。
ただし、ビタミンCは水溶性ビタミンなので、水に溶けやすく熱に弱いため、生食や軽く茹でるなどの調理法がおすすめです。
ビタミンE
ビタミンEは、脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収率が高まります。
ビタミンEを多く含む食べ物は、「アーモンド」「ヘーゼルナッツ」「落花生」「アボカド」「かぼちゃ」「モロヘイヤ」「卵黄」「オリーブオイル」などです。
ビタミンEが不足すると、細胞膜が損傷するといわれていますから、体が細胞から若返るためにもビタミンEは毎日とりたい栄養素です。
参考 体が細胞から若返る仕組み
カロテノイド
カロテノイドは、動植物などに存在する赤色やオレンジ色、黄色の色素成分で、人間の体内に取り入れることで、抗酸化作用があるとされています。
代表的なカロテノイドは、「β-カロテン」「ルテイン」「ゼアキサンチン」「リコピン」「アスタキサンチン」「フコキサンチン」などがあります。
ルテインは「卵黄」や「ほうれん草」、ゼアキサンチンは「卵黄」や「レバー」、リコピンは「トマト」や「すいか」、アスタキサンチンは「サケ」「エビ」「カニ」、フコキサンチンは「わかめ」や「ひじき」などに含まれています。
カロテノイドは油に溶けやすいため、油と一緒に摂ると吸収率が高まるのですが、良質な食用油と一緒に摂ることでアンチエイジング効果はさらに高まるでしょう。
ポリフェノール
ポリフェノールは、ほとんどの植物に含まれており、すべてのポリフェノールに抗酸化作用があるといわれています。
代表的なポリフェノールは、「カテキン」「アントシアニン類」「セサミン」「イソフラボン類」「サポニン」「カカオマスポリフェノール」「ショウガオール」などです。
カテキンは「緑茶」や「紅茶」、アントシアニン類は「プルーン」や「ブルーベリー」、セサミンは「ゴマ」、イソフラボン類は「大豆」や「大豆製品」、サポニンは「大豆」や「ほうれん草」、カカオマスポリフェノールは「チョコレート」や「ココア」などに含まれています。
また、「ショウガオール」は、しょうがの辛味成分ジンゲロールを加熱することで、ショウガオールに変化します。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
抗酸化作用のある食べ物は多く、栄養素や機能性成分(カロテノイドやポリフェノール)の種類も多いため、難しく思われるかもしれませんね。
ただ、「まごわやさしい」を意識して、たくさんの種類の食品を毎日少しずつ食べるようにすると、抗酸化作用のある食べ物をとりやすくなると思いますよ。